あれから5ヶ月

 戦後66年目の夏、6日広島と9日長崎で原爆慰霊式典が行われ市長による平和宣言が読まれた。「核兵器廃絶、恒久平和を!」日本人であれば誰でも耳にし願っている。でもいつになったら実現するのだろうか?とりわけ今年は原爆とフクシマ原発事故が重なり放射能汚染と被曝について感心が高まっている。私自身にとっても、とりわけ感慨深い広島・長崎。なぜなら被曝者になったからだ。 

早いもので震災と原発事故から5ヶ月過ぎた。反原発の活動をされていた方以外の市民は原発や放射能に対する知識が乏しいため、にわか勉強が大流行になり学者や知識人達の報告や学習に耳を傾けている。もちろん私もその一人で、情報を集めて可能な限り出かけている。しかし、知識や情報が増えても安心できない。やはりまだまだわからないことが一杯ある。政府や行政が言っていることもさまざまで信用できない。子どもたちを疎開させなければと奮闘するお母さんやお父さん。一方で、おじいさんやおばあさんは楽観的で地場さんの夏野菜を毎日食べている。本当に安全なの?

これまで多くの余震直後に報道される「福島原発に異常は見られない」。そうだろうか?当館だって少しずつ被害が大きくなっている。原発の中に入れない状況下で何も変化がないと言えるはずがない。「すみません、わかりません」と言ったほうが正直だと思う。国や東電は収束のために指示命令しているだろう。しかし、現場の作業員のみなさんの過酷な状況は想像してもしきれない。とにかく、これ以上ひどいことが起こらないことを願い少しでも早い終息を祈るばかりである。

私たちは、これから何をすればよいのだろうか?当地で活動する者としては被曝者としての自覚と覚悟をもって、放射能と上手く向き合って生活をしていこう。そして、小さい島国で広島・長崎・福島で起こったような放射能被害者を増やさないように「核廃絶と脱原発」原子力に頼らない再生可能なエネルギー社会を目指して新たなる道に向けて出発していきます。いつかではなくて、近い将来の実現に向けて!     8月9日長崎の日

アウシュヴィッツ平和博物館 小渕真理