読売新聞2005年(平成17年)12月16日(金)
新聞掲載記事

ポーランド政府が勲章
白河のアウシュヴィッツ平和博物館

 第二次世界大戦中にアウシュヴィッツ強制収容所(現ポーランド)でナチス・ドイツに虐殺されたユダヤ人の遺品などを展示する、白河市白坂三輪の「アウシュヴィッツ平和博物館のスタッフ4人に、ポーランド政府から「ポーランド共和国功績勲爵十字勲章」が授与された。授賞式から帰国した小渕真理館長(49)らが15日、会見して報告した。

収容所体験者が感銘

 同館は、2003年に栃木県塩谷町から移転し、戦争の惨禍を後世に語り継ぐ重要文化財を展示するなどして平和を訴えてきた。その活動の一環として今年10月末、強制収容所から脱走した経験を持つアウグスト・コヴァルチクさん(84)を招き、白河市や福島市、会津若松市などで講演会を開催。

 その際、コヴァルチクさんは同館の活動に感銘を受け、ナチス犠牲者ポーランド連盟国内評議会長を務めていることから同国政府に推薦。小渕館長のほか山田正行理事長(52)、藤田龍文副理事長(37)、同館学芸担当の我妻英司さん(41)の受賞につながった。今回、日本人で勲章を受けたのは、小渕館長ら4人だけ。

 小渕館長によると、この勲章は主にポーランドとの関係向上に貢献した外国人に与えられるという。小渕館長と藤田副理事長は6日に出国、現地時間8日午前11時から宮殿で行われた式に臨み、11日に帰国した。

 式典では、クワシニエフスキ大統領からそれぞれ胸に勲章を付けてもらったといい、小渕館長は「これからも責任を持ってアウシュヴィッツを後世に伝えていく。世界に発信できるような活動をしていきたい」と喜びを語った。