毎日新聞2005年(平成17年)10月21日(金)
新聞掲載記事

アウシュヴィッツ生還者
コヴァルチクさん来日

ナチス・ドイツの強制収容所「アウシュヴィッツ」に収容されながら、脱走して生還したポーランド人のアウグスト・コヴァルチクさん(84)が20日、県内各地で行う講演のため来日した。

 コヴァルチクさんは1940年にポーランド亡命政府軍に参加しようと国外脱出を図り、途中で政治犯として逮捕、収監された。42年に脱走に成功するまで、ユダヤ人大量虐殺など悲惨な現場を目撃、記憶してきた。

 この日、白河市白坂のアウシュヴィッツ平和美術館を見学したコヴァルチクさんは人体実験や強制労働の様子が写された写真を指さし「現在とはまったく違う世界だった。言葉には出来ない思いがある」と当時を振り返り、「今も世界中で争いが絶えない。人間は歴史から何も学んでいない」と話した。